Haeundae
□釜山市立美術館は、4月23日から25日までグランド朝鮮釜山にて、国際学術セミナー「BMA未来美術館フォーラム(以下、フォーラム)」を開催すると発表した。
○ 今回のフォーラムは、美術館の再開館を控え、未来型美術館としての方向性と、芸術が果たす公共的役割について議論する場として設けられた。
□フォーラムでは、▲第4次産業革命 ▲環境汚染 ▲新冷戦時代など、グローバルな危機の中で美術館が担う新たな社会的役割と、芸術プラットフォームの在り方について議論が行われる。
○ 世界各国の美術館関係者が参加し、未来型美術館としての実践方法を共有するとともに、国際的な美術館協議体としての共同プロジェクトの開発に向けた議論を進める予定だ。
主な議論テーマとしては、以下の内容が予定されている。 ▲所蔵品のデジタル情報化とグローバル共有プラットフォームの構築 ▲メディア作品の保存および復元のための国際技術標準システムの構築 ▲ビエンナーレやアートフェアを超えた、実践的・民主的かつ共同体型の国際芸術プロジェクトの開発 ▲「人新世」*時代の地球環境に対応する美術館の活動と運営方法の共有。
*人新世:人類が地球の地質や生態系に及ぼした影響に注目し、提案された地質時代区分の一つ。
□また、フォーラムには、▲スペイン・バルセロナ現代美術館のエルヴィラ・ディアンガニ・オセ(Elvira Dyangani Ose) ▲ドバイ未来美術館のブレンダン・マックゲトリック(Brendan McGetrick) ▲ドイツ・カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター(ZKM)のキュレーター、フィリップ・ツィーグラー(Philipp Ziegler) ▲日本・森美術館の矢作学(Manabu Yahagi) のほか、世界12カ国17の美術館から主要な関係者が参加する予定だ。
□一方、今回のフォーラムでは、釜山市立美術館が主催するデジタルメディアアートフェスティバル「ループラボ釜山(Loop Lab Busan)」も開催される。
○ 世界的なデジタルメディアアートフェスティバル「ループ・バルセロナ」をモデルに企画された「ループラボ釜山」は、時間やイメージを媒介とした国際的なデジタルメディアアート・プラットフォームであり、共同体による水平的な連帯を実験する、アジア初のオルタナティブなイベントだ。イベントは、▲連携展示 ▲連携フォーラム ▲アートフェアの3つの構成で運営される。
○ ループラボ釜山の展示およびフォーラムは釜山市立美術館が主管し、アートフェアは韓国の文化企画会社エイフラクション(A Fluxtion)が企画・運営を担当する。これらを通じて、多彩なコンテンツが披露される予定だ。
□フォーラムの参加費は無料で、参加申請は美術館ホームページ(https://art.busan.go.kr/)から4月10日より事前申請できるほか、当日の会場登録も可能だ。
○ 詳しくは、美術館のホームページを参照するか、電話(☎ 051-740-4245、051-740-2600)で問い合わせること。