Haeundae
-釜山市立美術館 李禹煥(イ・ウファン)とその仲間たちⅣ-
「村上隆:村上ゾンビ」展、開催
釜山市立美術館は、「李禹煥(イ・ウファン)とその仲間たち」の第4シリーズ「村上ゾンビ」展を開催する。開催期間は1月26日から3月12日までで、本館2階大展示室と李禹煥ギャラリーの1階で行われている。
「李禹煥とその仲間たち」プロジェクトは、李禹煥とジャンルは異なるが、李禹煥ギャラリーという場所で、現代美術史という同じカテゴリーの中で芸術活動を行う作家たちにフィーチャーするという意図で企画されたものだ。今回の第4シリーズでは、日本を代表するアーティスト村上隆が紹介されている。
村上隆は、戦後の日本アニメと共に育った世代で、日本のサブカルチャーを西欧美術に取り入れる手法で注目されている作家だ。
「東洋と西洋」、「伝統と現代」、「西欧と日本」等をテーマとし、平面で二次元的な絵画空間で解釈した独自の概念「スーパーフラット」を生み出し、大衆文化に新風を巻き起こしたパイオニアである。
今回初公開となる初期作から現在までの約30年間におよぶ彼の作品(絵画、大型彫刻、設置、映像等、160点余り)が展示され、韓国では最大規模の大回顧展となる。「村上ゾンビ」は、「可愛さ」「奇怪さ」「儚さ」が表現された「ゾンビ美学」が前面に押し出されているシリーズだ。
また、村上隆の作品を代表するキャラクター「ドブ(DOB)」や「たんたん坊」、デジタルツインを代表する進化型キャラクター「アバターNFT」 、「村上ゾンビのAR(拡張現実)」等、その誇張された形状(「奇怪さ」)からは悲しみ(「儚さ」)が感じ取れ、大きな災難に直面している人類の現在と人間の不安、歪んだ現代文明について考えるきっかけとなるだろう。
李禹煥ギャラリーには、村上隆の「円相」シリーズが展示されている。一筆で描かれた円には心と精神の動きが表現されている。修行という意味が込められた同シリーズは、李禹煥作品と同質の哲学性を共有しているといえるだろう。
詳細については、釜山市立美術館ホームページ(http://art.busan.go.kr)を参照、または、電話(☎051-740-4271)での問い合わせも可能だ。
李禹煥(イ・ウファン)とその仲間たちⅣ 《村上隆:村上ゾンビ》
○ 期間:2023年1月26日~3月12日
○ 場所:釜山市立美術館2階展示室、李禹煥空間
○ 観覧時間: 午前10時~午後6時(毎週月曜日は休館)
○ 入場料:無料
○ お問合せ:(051)740-4245
○ ウェブサイト: https://art.busan.go.kr/tblTsite07Display/viewNowClientEng.nm?id=20230112133759155