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釜山の友好都市からの贈り物、大集合! 釜山国際交流広報館の外観釜山の友好都市から、どんな贈り物が届いたのか気になる人は、釜山市役所に行ってみよう。釜山市役所1階にある国際交流広報館は、釜山が姉妹都市や友好協力都市から贈られた記念品を、市民に公開する場所だ。 2013年に開館したこの広報館は、毎年、数万人が訪れるほど人気のある場所だ。2022年以降、釜山市の姉妹都市が3か所、友好協力都市が11か所増え、新たに贈られた記念品を効果的に展示するため改装を行い、昨年11月末に新しくオープンした。 現在、釜山市は41か国、51の姉妹都市・友好協力都市からの記念品、約350点を保有しており、その中から150点以上を展示している。展示品は、工芸品・衣装・楽器・陶磁器・彫刻など、各都市の伝統と文化が色濃く反映されており、訪れる人々の目を楽しませている。また、展示品を詳しく見たい人のために、ルーペの貸し出しも行っている。 広報館の入り口には大型モニターが設置され、広州(中国)、リバプール都市圏(イギリス)、リエカ(クロアチア)、リオデジャネイロ(ブラジル)、サマルカンド(ウズベキスタン)、テッサロニキ(ギリシャ)、アルマトイ(カザフスタン)、シカゴ(アメリカ)、イスタンブール(トルコ)、ジェノバ(イタリア)、コペル(スロベニア)、ハンブルク(ドイツ)など、釜山市の姉妹・友好協力都市15か所の広報映像を高画質で上映しており、今後も随時更新される予定だ。 ◎釜山国際交流広報館住所:蓮堤(ヨンジェ、연제)区 中央大路 1001、釜山市役所1階開館時間:平日午前9時~午後6時(昼休み:午後12時~1時)問い合わせ:051-888-5099
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「釜山が紡ぐ新しい歌 一緒に歌おう」 釜山市は2025年の新年を迎え、斬新で若さ溢れる歌詞とメロディーが印象的な2つの主題歌を披露する。1曲目は、釜山市民の夢と幸せをテーマにした「Busan is good」だ。「私の人生が始まる場所、私の夢が叶う場所」といった、希望に満ちた歌詞と耳に残るメロディーが特徴的だ。2曲目は、釜山の旅をテーマにした「私たちの釜山へ行こう」である。「海と山が出会う場所、楽しさと、ときめきに満ちた場所」といった歌詞が、観光都市釜山の魅力を鮮やかに伝えている。軽快なバンドサウンドが、釜山旅行への気持ちをかき立てる。 今回の主題歌は、釜山市の公務員と地域の若手アーティスト、そして青少年たちが協力して作詞・作曲し、自ら歌った作品だ。楽曲は、音楽配信サイト「Melon」で視聴可能。釜山市のYouTubeチャンネル「BusanTube」ではミュージックビデオも公開される予定だ。
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今年子どもが生まれた夫婦に「産後ケア費用」を支援 釜山市は、今年子どもが生まれた夫婦に、産後ケア費用を支援する。今年1月1日以降に生まれ、釜山市に出生届を提出した世帯が支援の対象となる。両親のどちらかが、釜山市に住民登録していなければならず、外国人の場合は夫婦の一方が韓国人で、釜山市に住民登録している人が対象だ。所得要件はないが、子どもが生まれた日から1年以内に申請する必要がある。支援金の金額は、子ども1人あたり100万ウォン。双子が生まれた家庭には200万ウォン、三つ子以上の場合には、最大300万ウォンを支給する。支援金は、産後調理院(産後ケア施設)、母親の病院・クリニックでの診療、母子の健康管理サービスなど、費用の一部に使うことが可能だ。実際に支払った金額を証明する書類を提出すれば、支援金の限度内で現金が払い戻されるシステムになっている。産後調理院の利用料は、支援金の最大50%まで使用可能。たとえば、子ども1人を出産した母親が、産後調理院の利用料として100万ウォンを支払った場合、そのうち50万ウォンが払い戻される。母親が病院・クリニックで受けた診療費用についても、支援金の限度内で全額支給される。また、韓国政府が運営する母親・新生児向けの健康管理サービスを利用した後、証明書類を提出すれば支援金を受け取ることができる。2月10日から、韓国の行政手続ポータルサイトの「政府24」(gov.kr)から、オンライン申請が可能だ。オンライン申請が難しい場合は、子どもの出生届を提出した保健所にお問い合わせを。
釜山を楽しむ
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森・公園・海に恵まれた釜山は「アーシングの聖地」 タンメ山 黄土森の道は、なだらかな傾斜で家族全員が裸足で散歩を楽しめる。全国で「裸足で歩く(アーシング)」ブームが巻き起こっている。「アーシング」とは、地球「Earth」に「ing」が付いた言葉で、裸足で直接地面に触れ、地球とつながることを意味する。最近では、裸足で黄土の道や砂浜を歩く意味として使われている。裸足で土を踏むと、足つぼ効果によってストレスが解消され、血液循環が促進されるほか、生活習慣病の予防など、健康改善に効果があるとされている。このような認識が広まり、アーシング愛好家が増えてきている。必要なものは、靴を入れるバッグやビニール袋、足を拭くタオルくらいを準備すれば、誰でも気軽に挑戦できる。 ■ 釜山のアーシングスポット裸足で歩くことは、大人には健康を、子どもには新鮮な刺激を与える。◎タンメ山 黄土森の道タンメ(땅뫼)山 黄土森の道は、往復約2kmのコースで傾斜がないため、子どもからお年寄りまで体に大きな負担をかけることなく、安全に裸足で歩ける道だ。黄土の道の終点には、足洗い場やほこり取り、ベンチなどが整備されている。道の一方には緑豊かな森、もう一方には日に輝く回東(フェドン、회동)水源地が広がっている。ひんやりとした柔らかい黄土の感触は最高。アーシングの魅力を知るのに最適なコースだ。 アクセス:都市鉄道(地下鉄) 1号線 長箭(チャンジョン、장전)駅 4番出口前から金井(クムジョン、금정)5番マウルバスに乗車(運行間隔25分)→五倫本洞 (オリュンボンドン、오륜본동) 終点で下車 下端 黄土の道には足つぼロードが設置されている。(出典:ビジット釜山)◎下端 黄土の道昨年6月に造成された下端洞(ハダンドン、하단동)緩衝緑地では、足先から伝わる心地よい刺激を味わうことができる。ここに作られた散歩道には、黄土の道や小石が敷き詰められた足つぼロードなど、さまざまな区間が広がっている。全長約410mで、沙下(サハ、사하)区で最も長い黄土の道だ。靴の保管箱や足洗い場が用意されており、利用しやすくなっている。途中には休憩所もあり、疲れたらひと休みもできる。多くの市民が利用するため、ペットの入場は禁止となっている。 アクセス:都市鉄道(地下鉄)1号線 下端駅 2番出口から徒歩18分 ◎釜山市民公園釜山市民公園には、裸足で歩くことのできるコースが3つある。南1門から北1門へと続く黄土の道は、全長約300mだ。北2門から南門方向に進むと、茂みの間に整備された約150mの黄土の道にたどり着く。また、音楽噴水と水遊び広場の間に作られた砂浜も、裸足で歩くのに最適だ。前の2か所とは異なり、この場所では砂の感触を楽しむことができる。3か所すべてに足洗い場が整っており、利用しやすい。アクセス:都市鉄道(地下鉄)1号線 釜田(プジョン、부전)駅 7番出口から徒歩約10分(韓国鉄道公社(KORAIL) 釜田駅の向かい側) 海で楽しむアーシングは、多くの人から人気を集めている。(出典:釜山日報)◎海水浴場海雲台(ヘウンデ、해운대)・松亭(ソンジョン、송정)・広安里(クァンアルリ、광안리)・多大浦(タデポ、다대포)など釜山の海水浴場は、「Super Earthing(砂浜でのアーシング)」を楽しむのに最適な場所だ。適度な日光を浴びながら、塩分を含む海水の中を裸足で歩くことで、各種ミネラルを取り入れ、免疫力を高めることができるのだ。また、波の音もストレスの緩和に役立つ。広安里・松亭・多大浦の各海水浴場などには、足の洗い場も整備されている。 ■安全に裸足で歩くための注意点裸足で歩く前に、簡単な準備運動で筋肉や関節をほぐし、歩く際は常に1〜2m先の地面を見て、ケガをする物がないか確認。そして、正しい姿勢で足を前にまっすぐ出し、できるだけゆっくりと歩く。道の外側や草むらには入らないようにし、傾斜のある坂を下る際には、必ず周囲の枝などをつかんで慎重に下りよう。特に雨の日は滑りやすいため、坂道は歩かないように。また、足の裏に傷がつきやすいため、破傷風の予防接種を受けておくと安心だ。
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釜山「地方庭園」第1号に続き、韓国で3番目の「国家庭園」を目指す 2025年はへび年、今年の「乙巳」という干支から韓国では「青蛇の年(청사년)」とも言われる(乙は「青」、巳は「蛇」を表わす)。2025年、釜山は大きな変化の時を迎える。自然と都市、そして、そこから生まれる物語が、青い蛇のように姿を変え、新しく生まれかわる。「だから釜山」では、読者の皆さんに釜山の移り変わりを実感できるスポットを紹介する「釜山の道を歩く」シリーズを連載する。その第一弾として、韓国で3番目の国家庭園を目指す洛東江(ナクトンガン、낙동강)河口の道を紹介する。都市鉄道3号線の亀浦(クポ、구포)駅2番出口を出ると、川沿いの道へとつながる。遠くまで続くこの道は、桜並木のトンネルになっている。春は桜が舞い、夏は青葉が茂り、秋には紅葉が美しい道だ。20分ほど歩くと三楽(サムラク、삼락)ICが見える。△三楽生態公園の黄金色に輝く葦の群生は、その幻想的な景観から人気のフォトスポットになっている。(写真:権晟勲)ここで川沿いの道を離れ、右手の江辺(カンビョン、강변)大路の下にある地下道を抜けると別世界が広がる。目の前には広大な川が流れ、その風景はまるで海のようだ。洛東江は韓国で最も長い川で、510kmの流れの果てに海に至る。どこまでも、一面が野生の葦(アシ)で覆われたこの地は、三楽生態公園だ。三楽生態公園は文化財保護区域に指定されている。洛東江下流一帯は、毎年多くの渡り鳥が訪れる重要な越冬地で、これを保護するために1966年7月23日、国家指定文化財・天然記念物第179号に指定された。さらに、1999年8月9日には湿地保護区域としても指定されている。わずか15年前までは、三楽生態公園一帯にビニールハウスが広がっていた。ところが、2009年の「4大河川再生事業」により、現在の姿へと生まれ変わった。広大な湿地や葦の群生が復活し、渡り鳥の餌場、季節の草花を楽しめるエリア、芝生の広場に加え、自転車道、屋外プール、オートキャンプ場、水上レジャースポーツタウンなども利用できる。また、公園内には中央公園をはじめとする4つのパークゴルフ場がある。9ホールから最大36ホールまであり、障がい者専用のゴルフ場も完備されている。△三楽生態公園のパークゴルフ場は、老若男女を問わず人気のエリア。(写真:権晟勲)釜山市は2023年8月に三楽生態公園を第1号の地方庭園に指定した。「地方庭園」とは、地方自治体が造成・運営する庭園のことを指す。関連する法律によると、「庭園」とは、植物、土や石、造形物などを展示・配置したり、栽培・手入れを行うことで継続的に管理される空間を意味する。釜山市は、三楽生態公園とともに、洛東江河口の公園を国家庭園として整備する計画を進めている。「国家庭園」とは、国が管理する公共の庭園のことで、自然環境をより体系的に保護し、観光名所として活用できるというメリットがある。この豊かな自然の中を歩くと、たった15分で心と体をリフレッシュできる。釜山初、そして韓国最大の洛東江国家庭園の指定を目指す三楽生態公園。その公園内にある「メンコンイ(カエルの一種、맹꽁이)の道」を歩きながら、渡り鳥と人が共存する「釜山の道」を楽しんでみては?△冬の間、渡り鳥たちの住まいとなる三楽生態公園。(写真:権晟勲)
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釜山の冬の海を満喫する3つの方法 釜山の海を楽しむには夏が一番だと言われるが、釜山の冬の海には他の季節や地域では味わえない特別な魅力がある。息をのむほど美しいオーシャンビュー、空から見下ろすスリル、波がもたらす爽快感まで「だから釜山」では、釜山の冬の海を最大限に楽しむ3つの方法を紹介する。 ■ 海を眺めながら、のんびりとした時間を 「海雲台ブルーラインパーク」△海雲台海辺列車。(写真提供: ビジット釜山)「海雲台(ヘウンデ、해운대)ブルーラインパーク」は、2020年に旧東海(トンへ、동해)南部線の廃線となった鉄道区間(4.8km)を再開発して作られた観光施設だ。ここを走る海辺列車は時速15kmでのんびりと進む。高層ビルが立ち並ぶマリンシティ、美しい広安大橋(クァンアンテギョ、광안대교)、静かな雰囲気の青沙浦(チョンサポ、청사포)、趣のある松亭(ソンジョン、송정)駅などを巡ることができる。車両内には大きさ約1.8mのガラス窓が設置されており、開放感あふれるオーシャンビューを楽しめる。△オーシャンビューを楽しめる海雲台海辺列車の車内。(写真提供: ビジット釜山)尾浦(ミポ、미포)停留所から出発し、列車はタルマジトンネル(달맞이 터널)、青沙浦停留所、タリットル(다릿돌)展望台、九徳浦(クドッポ、구덕포)、松亭停留所(旧松亭駅)など6つの停留所に停車する。特に気になる風景を見つけたら、降りて散策してもいいかも。列車の路線沿いには、きれいに整備された遊歩道が設けられている。遊歩道の途中にある階段を下りると、美しい海を背景に香り豊かなコーヒーを味わえるカフェが点在している。家族や恋人とゆったりと楽しみたい方には「スカイカプセル」がおすすめ。尾浦駅の2階から出発するスカイカプセルは、2人から最大4人まで乗車可能。海辺列車の線路横に設けられた高さ7~10mのレール上を時速4kmでゆっくりと走る。尾浦駅から青沙浦駅まで約2km。高台からの景色を味わえ、釜山の海を独り占めしたような気分を味わえるのが魅力だ。◎海雲台ブルーラインパーク ・住所:海雲台区青沙浦路116 ・問い合わせ: 051-701-5548 ・ホームページ(予約・詳細情報): bluelinepark.com ■ 空から見下ろすスリル満点の海「釜山エアクルーズ」いつもと違う視点で海を楽しみたいなら、西(ソ、서)区にある松島(ソンド、송도)海水浴場に行ってみよう。松島海水浴場には、2017年から運行を開始し、釜山を代表する観光施設となったロープーウェイ「釜山エアクルーズ(Busan Air Cruise)」がある。△空から見た釜山エアクルーズと松島クルム。(雲、구름)散策路(写真提供: ビジット釜山)松島海水浴場の東端に位置する松林(ソンニム、송림)公園からスタートし、海水浴場の南側にある岩南(アンナム、안남)公園まで1.62kmを往復するキャビンからは、松島海水浴場、南港(ナマン、남항)大橋、波が打ち寄せる奇岩絶壁の景色を一望できる。最高地点の高さ86mから見下ろす海の景色は、スリルと感動を与えてくれる。さらに、床まで全面ガラス張りの「クリスタルクルーズ(Crystal Cruise)」は、より一層のスリルを味わうことができる。△スリル満点、床が透明なクリスタルクルーズ。(写真提供: ビジット釜山)車両内にはBluetoothスピーカーが備えられており、スマートフォンから好きな音楽を再生することも可能だ。目的地である岩南公園の松島スカイパークでは、ギャラリー、カフェ、レストランなどの休憩施設や展望台が利用可能。3階の展望台では、キャビンから見た広大な海の景色をもう一度満喫することができる。◎釜山エアクルーズ ・住所:西区松島海辺路171 ・問い合わせ:051-247-9900 ・ホームページ(予約・詳細情報):en.busanaircruise.co.kr ■ 寒さを忘れるほどの爽快な波「松亭 冬のサーフィン」夏の風物詩と言えば、サーフィン。ところが、サーフィン愛好家たちはむしろ冬の到来を心待ちにする。冬は夏よりも風が強く、絶えず良い波が打ち寄せるため、サーフィンを楽しむには最適な条件が整う。また、ビーチが混雑しないため、ゆったりと波乗りを楽しめるのも魅力の1つだ。さらに、冬の海ならではの澄みきった空気感が心地いい。△松亭海水浴場で冬のサーフィンを楽しむサーファーたち。(写真: 権晟勲)海雲台区にある松亭海水浴場は、冬のサーフィンの聖地として知られる場所だ。大小さまざまな波が立ち、初心者から上級者まで誰でも楽しむことができる。また、サーフィンをする人が多いため、コミュニティ活動も盛んだ。サーフショップやサーフィンスクールなども充実しており、冬の海水温が摂氏10度を下回らないのも人気のポイント。道具をしっかり用意して海に出れば、陸地よりも海の中のほうが暖かいと感じるほどだ。体温を保って、冬のサーフィンを楽しむための必須アイテムは、厚さ5㎜以上のウェットスーツやブーツ、グローブ、サーフキャップなど。松亭海水浴場では、「サーフホリック(Surfholic)」などの専門店でレンタルも可能。◎松亭海水浴場 ・住所:海雲台区松亭洞232-1
フード
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甘辛、サクサク!みんなが大好きな韓国チキン* 1970年代に初めて登場して以来、フライドチキンは韓国の老若男女に愛されるソウルフードとなった。韓国式ヤンニョムチキン (出典: ビジット釜山)カンジャンチキン (出典: ビジット釜山)焼きあがったチキンカリッとした皮にジューシーな肉、そして、どんな味付けとも相性抜群の魅力的なフライドチキンは、世界中の誰もが愛する料理だ。その中でも、韓国人のチキンへの愛は特別だ。韓国政府機関の統計によると、韓国には、2022年時点で4万2,000軒ものチキン専門店があるという。この数字は、韓国におけるチキン人気の高さを示している。専門店の数が多いだけに、競争も激しい。その激しい競争を勝ち抜くため、焼き方やソースなどは何度も改良され、進化を続けている。カリッと揚げたフライドチキンをはじめ、赤い甘辛ソースを絡めたヤンニョムチキン、醤油ベースのソースをかけたカンジャンチキン、オーブンで焼き上げたもの、パウダーをまぶして食べるタイプ、食べやすく骨を取り除いたもの、鶏を丸ごと揚げたスタイルまで、さまざまな種類がある。その絶え間ない進化は、韓国人の味覚を魅了し続けている。 韓国には、フランチャイズのチキン専門店がたくさんあり、多くの韓国人に親しまれている。しかし、釜山にはそれらの人気を超える名店が存在する。それは、何十年も同じ場所で営業を続け、常連客に愛されてきた店だ。グルメ通の間では「釜山3大チキン店」と呼ばれている。 □ コイントンダッ(거인통닭)釜山3大チキン店の中で最初に紹介するのは、富平カントン(プピョンカントン、부평깡통)市場の路地にある「コイン(巨人)トンダッ」だ。他のフランチャイズ店より、大きい鶏肉を使用して揚げることから「巨人」と名付けられた。住所:中(チュン、중)区 中区路 47番ギル34(富平カントン市場と宝水(ポス、보수)洞の本屋通りの中間の路地)営業時間: 午後12時〜午後9時 (日曜日定休日)電話番号: 051-246-6079 □ オボットンダッ(오복통닭)2つ目に紹介するのは、「オボットンダッ」。富平カントン市場付近に位置しており、「コイントンダッ」に比べて、チキンひと切れのサイズが大きいのが特徴。店内には天井が低い屋根裏部屋があり、多少狭いが、そんな屋根裏部屋でチキンの料理を味わうのもまたおもしろい。 住所:中区 富平 1番ギル(富平カントン市場入り口前)営業時間: 午後2時〜午後9時電話番号: 051-244-4090 □ ヒマントンダッ(희망통닭)釜山3大チキン店の最後は、都市鉄道(地下鉄)4号線 楽民 (ラクミン、낙민) 駅付近にある「ヒマントンダッ」である。他の2店に比べて、店内が広くすっきりしているのが特徴。また、韓国政府の傘下機関である中小ベンチャー企業部から「100年の店」に選ばれている。これは、30年以上にわたり伝統を受け継ぎ、長年愛されてきた店に与えられるものだ。主なメニューは、フライドチキンとヤンニョムチキンの2種類で、フライドチキンはマスタードソース・塩・ヤンニョムチキンのタレのどれかを付けて食べる。 住所:東莱(トンネ、동래)区 明倫(ミョンニュン、명륜)路 98番ギル94 (都市鉄道 <地下鉄> 4号線 楽民駅1番出口から徒歩5分)営業時間: 午前10時〜深夜12時30分 (月曜日定休日)連絡先: 051-555-0073 *鶏肉に小麦粉などをまぶして揚げた料理。また、焼くこともある(出典:インターネット上のネイバー辞書「치킨」)。記事本文では「チキン」とした。
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体も温まって栄養満点の 「テジクッパ」と「ソルロンタン」 冬の寒さが厳しい日は、厚着をしても熱いお茶を飲んでも、冷えた体がなかなか温まらない。そんな時、韓国人は迷わず熱々のクッパを食べに行く。なぜクッパなのか?テジクッパ(豚肉クッパ)とソルロンタン(牛骨スープ)は、韓国を代表するクッパのメニューだ。クッパとは、ご飯をスープに入れて食べる料理のことを指す。米を主食とする国は、中国、日本、インド、ベトナム、中央アジアなど多岐にわたるが、特に韓国でクッパをよく食べるようになった理由は、地形的・文化的な特性にある。朝鮮半島の冬の平均気温は約2℃で、1年で最も寒い1月には平均-7℃まで下がる。冬の期間も12月から2月までの3か月間と長い。さらに、朝鮮半島の土壌を詳しく調べると未成熟な土壌(大部分がエンティソルとインセプティソル)で、農業には必ずしも適した土地ではないとされている。△釜山では、テジクッパにニラや特製のタレを入れて食べるのが一般的。(写真提供:ゲッティイメージバンク) 冬は寒さが厳しく長いうえに、土壌も豊かではないため、朝鮮半島に暮らしてきた人々は昔からスープ料理を好んできた。スープは体を温める効果があり、少ない材料でもたくさん作ることができるからだ。韓国の食卓にスープ料理が欠かせないのも、ここに由来している。さらに、韓国で主に栽培される米の品種もクッパに適したものだった。韓国人がよく食べるのはジャポニカ米であり、これは炊き上げるとインドや東南アジア、中央アジアなどで栽培されるインディカ米よりも粘り気があり、ツヤが出る。そのおかげで、スープにご飯を入れると、米にスープの旨みが染み込み、口当たりも滑らかになる。一方、インディカ米でクッパを作ると、スープと米がうまくなじまず、口当たりが悪くなってしまう。また、韓国人特有の効率性を重視する「パリパリ(早く早く、빨리빨리)」文化も、クッパが広く普及した理由の1つだ。他の料理に比べて調理時間が短く、1杯のクッパで炭水化物・タンパク質・脂質といった必須栄養素をバランスよく摂取できるためである。◎ テジクッパの名店:シンチャンクッパ(신창국밥)1969年に国際市場の新昌洞(シンチャンドン、신창동)で創業し、その地名にちなんで名付けられた。ここは、澄んだスープのテジクッパを生み出した店として知られている。新鮮な食材を使用し、昔ながらの「トリョム」(どんぶりに何度もスープをかけて温めては鍋に戻す過程)を守り続けている。また、手作りの北朝鮮式スンデも人気の一品。2024年には釜山の郷土料理店として認定された。住所:西区宝水大路53営業時間:午前9時~午後9時(定休日、日曜日)電話番号:051-244-1112似ているようで違う、テジクッパとソルロンタン韓国にはさまざまなクッパがあるが、冬の寒さで冷えた体と心を温めるには、テジクッパとソルロンタンが一番だ。釜山の郷土料理であるテジクッパは、豚の骨をじっくり煮込んだスープにたっぷりの豚肉を入れ、ご飯と一緒に食べる。テジクッパは、ほかのクッパと違い、豚肉特有の濃厚な風味が際立つ。店によっては豚の内臓やスンデ(豚の腸詰め)を入れる店もある。そのままでも美味しいが、ニラやアミの塩辛を入れて味を調整したり、粉唐辛子などを混ぜた特製のタレを入れることで、まったく違う味わいを楽しめる。 △ソルロンタンに刻んだネギをのせると、ネギの香りとシャキシャキとした食感を楽しむことができる。(写真提供:ゲッティイメージバンク)一方、ソルロンタンは牛の足の骨や膝軟骨などを長時間煮込んで作り、こちらもご飯と共に食す。テジクッパが釜山の郷土料理なら、ソルロンタンはソウルの代表的な郷土料理と言える。長時間じっくり煮込むため、スープは濃厚な乳白色をしていることが多い。スープに入れる肉は、主に牛のばら肉やすね肉が使われる。刻んだネギをたっぷりのせるのが特徴で、ネギのピリッとした風味がスープの旨みと絶妙にマッチする。◎ ソルロンタンの名店:ソウルカクトゥギ(서울깍두기)1956年創業の店で、長年にわたり南浦洞(ナンポドン、남포동)の代表的な名店として知られている。2002年にはAPEC公式レストランにも指定された実績を持つ。その名の通り、ソウルの代表料理であるソルロンタンを、しっかり熟成したカクテキと一緒に提供している。スープは濃厚で、肉は柔らかく煮込んであり、食べやすいのが特徴。シャキシャキとした食感のカクテキは、ほのかな甘みがあり、食欲をそそる一品だ。ここではソルロンタンだけでなく、コプチャン(ホルモン)や牛のすね肉だけを煮込んだコムタンも楽しめる。住所:中区 九徳路34番ギル8営業時間:午前8時~午後8時30分電話番号:051-245-3950
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今年も頑張った自分に、デザートでご褒美を! 釜山の味 釜山のデザート人気店人間は美食を求めて進化してきた。忙しさやダイエットで我慢したかもしれないあなた、今年もがんばった自分へのご褒美に、甘いデザートはいかが。△田浦カフェ通りのカフェ「ステート」のケーキとクリスマスの飾り 写真:権晟勲 ■「チョコレート」の名家・ゴディバベーカリーコネクト現代店ベルギー創業の国際的なチョコレートメーカー「ゴディバ」が経営する、パンに特化したブランド「ゴディバベーカリー」が、釜山コネクト現代(旧 釜山現代百貨店)に入店した。人気メニューは柔らかいチョコクリームがたっぷり入った「チョコソラパン(チョココロネ)」で、価格は1個4900ウォン(約550円)。タンザニア産のカカオを75%配合している「ショコラティエのタンザニア75%ソラパン」は1個5500ウォン(約610円)。ガーナカカオ配合率40%の「ショコラティエガーナ40%ソラパン」は1個5500ウォン。 平日でも開店前から行列ができるほど人気のため、1階の売り場で事前に整理券をもらい、コネクト現代の店内を見ながら待つのがおすすめ。〇看板メニュー:ゴディバが作ったソラパン(韓国語:고디바가 만든 소라빵、ゴディバガマンドゥンソラパン)4900ウォン〇営業時間:午前10時30分~午後9時〇住所:釜山市東区凡一路125、コネクト現代1階■目で楽しめる可愛いタルト…ボノベリーボノベリーはタルトとケーキを販売するデザートカフェで、韓国の各マスコミでも紹介される人気店。釜山大学近くと海雲台(ヘウンデ)区庁の近くにそれぞれ店舗がある。マンゴーやシャインマスカット、ピンクグレープフルーツなど、市場から毎日仕入れる旬の果物をふんだんに使用。フレッシュな果物と口当たりまろやかなクリーム、よく焼き上がったタルト生地のコントラストで、さくっと心地よい食感も特徴だ。カットされたピースケーキも人気で、ブラックコーヒーや紅茶とセットで頼めば、より風味が楽しめる。 〇看板メニュー:ピンクグレープフルーツタルト7500ウォン(約840円)、クレープケーキ7500ウォン〇営業時間:午前10時~午後10時〇住所:[釜山大店]釜山市金井区長箭温泉川路67-1、1~2階 [海雲台店]釜山市海雲台区中洞1路25-2、1階■華やかなクリスマス装飾…カフェ「ステート」田浦(チョンポ)カフェ通りで最も綺麗なクリスマスツリーがあるカフェを選ぶなら、ここは外せない。庭の豪勢なツリーを見ながら、華やかなインテリアの中で甘いケーキとドリンクを楽しむ至福のひととき。カフェの雰囲気だけでなくケーキもおいしいと評判で、濃厚なチョコレートが味覚を刺激するチョコケーキやベイクドチーズケーキ、最近人気のドバイチョコレートを使用したドバイサンドケーキなど、さまざまなメニューが並ぶ。ホールケーキも販売しているため、パーティーやプレゼントにもおすすめ。〇看板メニュー:各種ピースケーキ7500~8500ウォン(約840~950円)〇営業時間:午後12時~10時〇住所:釜山市釜山鎮区東成路71番ギル28