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釜山英語放送(BeFM)YouTube、登録者数12万人突破! 釜山英語放送の番組釜山地域の英語ラジオ放送局「釜山英語放送(BeFM)」のYouTube登録者数が、最近12万人を突破した。 釜山英語放送は昨年初めから、YouTubeなどのニュー・メディア向けコンテンツ制作を本格的に開始した。楽しみながら学べる動画が支持され、当時4,600人ほどだった登録者数は、1年で12万人に急増。釜山地域の他のラジオ放送局のYouTubeチャンネルと比べても、最も多い登録者数を誇る。登録者の82.9%は韓国人で、釜山(7.2%)よりもソウル地域(32.4%)の方が多く視聴している。また、米国・カナダ・オーストラリアなどの視聴者も10%以上を占め、英語圏でも人気を集めている。 釜山英語放送のYouTubeでは、毎週月曜から金曜まで、ラジオの生放送の様子を配信している。そこで放送される番組は、「Morning Wave in Busan」「Busan Worldwide」「Midday Mate」「4 Your Busan」「All-Star English」の5本。さらに、ラジオ番組を再編集したニュース・世界の文化・英語教育コンテンツも提供している。 その中で、最も人気のあるコンテンツは「All-Star English」だ。各界のインフルエンサーと一緒に、英語を楽しく分かりやすく学べるエデュテインメント番組で、進行役のシン・ミンス(신민수)・R&B歌手のキム・ジョハン(김조한)・タレントのエイシア・リー・キャンベル・釜山市の公式キャラクタープギ(부기)が出演する。昨年10月、キム・ジョハンとシン・ミンスが登場したショート動画「SpaceとUniverseの違い」は、再生回数200万回を突破し、6,000人以上の新規登録者を獲得。また、エイシア・キャンベルが教える日常的な英語表現のコンテンツも、6,400人以上の登録者を増やした。 釜山英語放送は、デジタルメディアプラットフォームに適した、多様なオリジナルコンテンツを企画・制作している。歌手のキム・ジョハンとお笑い芸人のイ・サンフン(이상훈)が、イングリッシュ・フレンドリー都市(誰もが英語を学び、英語でのコミュニケーションがしやすい都市)釜山を親しみやすく紹介する「ENGLISH POWER」や、視覚障がい者の人生を描いたラジオドキュメンタリー「指先のシェフ 人生を料理する(Fingertip Chef: Cooking My Life)」などを配信している。「釜山英語放送」は、地上波ラジオ(FM90.5、FM103.3 - 機張(キジャン、기장)・緑山(ノクサン、녹산)・鼎冠(チョングァン、정관))・YouTubeチャンネル・スマートフォンアプリなどで聴くことができる。釜山英語放送YouTubeはこちら : https://www.youtube.com/@befm
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釜山へ大手企業の投資ラッシュ…「ビジネスフレンドリーな都市」へ飛躍 ルノー韓国は釜山工場に数百万ドルを投資し、電気自動車を製造できるようになった。企業にとって魅力的な都市である釜山に、グローバル企業が次々と集まっている。特に、モビリティ・半導体・エネルギー・造船・海洋産業など、さまざまな分野の韓国内外の大手企業が、釜山に工場や研究所を設立し資金を投じている。 その中でも、総資産5兆ウォン以上の大手企業「DNオートモーティブ」が、釜山に今後の重要な生産拠点を設立する。同社は、財界ランキング74位の企業であり、自動車の部品とバッテリー、さらに工作機械などを生産している。2月20日には釜山市と投資に関する覚書(MOU)を締結した。 この協約に基づき、DNオートモーティブ は4,400億ウォンを投じ、車載用の最先端バッテリーを専門的に製造する大規模な工場を、2028年までに釜山に建設する計画だ。さらに、研究開発・生産・経営支援など、さまざまな分野で釜山勤務の社員、約300人を新規雇用する予定である。 一方、釜山を代表する半導体企業「リノ工業」は、総額2,000億ウォンを投じ、江西(カンソ、강서)区エコデルタシティに工場を新しく建設する。この新工場は、2026年下半期の稼働を目指しており、延床面積は6万9,525㎡の規模となる。加えて、工場で勤務する約200人の新規雇用も計画している。 また、「ルノーコリア」は、2月に釜山工場の混流生産ラインへの転換を完了した。これにより、内燃機関車と電気自動車を同時に生産できるようになった。この成果は、昨年3月に釜山市と次世代車の生産拠点構築に向けた、投資に関する覚書を締結したことによるものだ。今後も、ルノーコリアは2027年までに、釜山工場に総額1兆5,000億ウォン規模の投資を進める計画だ。 さらに、韓国内で電力・自動化分野のトップ企業である「LSエレクトリック」は、総額1,000億ウォンを投じ、今年9月までに釜山事業所内の工場を増設する見通しだ。釜山事業所は、超高圧電力機器の主要な生産拠点であり、今回の増設により、蒸気相乾燥炉(VPD:Vapor Phase Drying)2基・組立場・実験室・溶接場など、超高圧変圧器の生産工程が整備される予定である。 また、鉄道・モビリティ制御技術の専門企業「VCテック」が、釜山にリショアリングする。VCテックは、鉄道車両や電気自動車の制御技術分野で韓国内トップの企業である。昨年12月には、釜山市と268億ウォン規模の、韓国復帰投資に関する覚書を締結した。この協約に基づき、VCテックは中国の上海にある生産工場を閉鎖し、機張(キジャン、기장)郡の東南圏放射線医科学産業団地に、鉄道・モビリティ用インバーター制御装置の生産拠点を、2026年に設立する計画だ。これにより、少なくとも37人の新規雇用が創出されると見られる。 加えて、韓国の造船・海洋専門企業「ハンファオーシャン」は、総額100億ウォンを投じ、今年5月までに中(チュン、중)区に「釜山エンジニアリングセンター」を設立する。ハンファオーシャンは、HD現代重工業、サムスン重工業と並び、韓国造船業界の3大企業の1つとされる大手企業である。 今回設立される釜山エンジニアリングセンターでは、深海の天然ガス・石油などの資源を採掘する海洋プラントや、艦艇・潜水艦などの特殊船舶の設計を主に手掛ける予定だ。センターの延床面積は1,320㎡で、初期段階では、海洋・特殊船舶分野の設計技術者150人が勤務する。さらに、ハンファオーシャンは2027年までに、設計技術者を350人追加採用する計画だ。 このように、釜山への韓国内外の大手企業による投資の活発化は、釜山市が不要な規制を取り除き、多様な支援事業を積極的に進めてきた成果である。特に、市は昨年9月にワンストップ企業支援センターを拡充・改編し、企業が直面する規制や課題を迅速に解決してきた。
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釜山初のクラシック専用ホール「釜山コンサートホール」初公開 釜山コンサートホールに設置された壮大なパイプオルガン。「楽器の王様」と称されるパイプオルガンの設置は、韓国内で4例目、首都圏以外では初となる。 (出典:権晟勲)大ホールの全景(出典:釜山日報), 小ホール(出典:権晟勲), 多目的リハーサル室(出典:権晟勲)釜山コンサートホールの全景釜山初のクラシック専用コンサートホール「釜山コンサートホール」が、今年2月に初めてその姿を現した。釜山鎮 (ジン、진) 区の、釜山市民公園北門近くに位置する釜山コンサートホールは、延床面積19,862㎡、地上3階・地下1階規模の大型コンサートホールだ。メインスペースとなる大ホールは、地下1階に686席、1階に1,024席、2階に279席など、合計2,011席を備え、首都圏以外では最大規模を誇る。さらに、ドイツのベルリン・フィルハーモニーホールや日本のサントリーホールなど、世界的なコンサートホールのようなヴィンヤード形式で設計されている。このヴィンヤード形式とは、ぶどうの段々畑のように、ホールの中央に舞台を配置し、その周囲を観客席で囲む形式のことを指す。この構造により、どの座席からでも豊かな音響を楽しめるのが特徴である。加えて、韓国で4番目、首都圏以外では初となる、パイプオルガンも備えている。パイプオルガンとは、さまざまな長さの管を音階順に並べ、風を送り込んで音を出す鍵盤楽器だ。また、パイプと音色を変えるストップ(音栓)を組み合わせることで、多彩な音色を生み出すことができ、「楽器の王様」とも呼ばれる。今回、釜山コンサートホールに設置されたパイプオルガンは、パイプの数が4,406本、ストップの数が62個あり、ドイツのメーカーである「Freiburger社」によって製作された。さらに、パイプオルガンのほかにも、最適な音響を実現するために設計された、客席の椅子・音響反射板・舞台下の自動制御システムなど、細部に至るまでクラシック公演のための理想的な環境が整っている。また、大ホールのほかにも、小ホール・多目的リハーサル室・ロビーなどが備わっている。小ホールは400席規模で、室内楽の演奏が可能だ。また、多目的リハーサル室は、練習室・楽屋・イベントルームなどとして使用される。そして、カフェスペースとして設計されたロビーは、公園を望む開放的なデザインで、前面がカーテンウォール構造になっている。なお、釜山コンサートホールは6月20日に正式に開館する予定だ。これを記念し、6月20日から6月28日まで「開館フェスティバルプログラム」を開催する。その中でも、6月20日から21日には、鄭明勲(チョン・ミョンフン、정명훈)芸術監督が自ら指揮を執る。また、庄司紗矢香(バイオリン)、ジャン・ワン(チェロ)らが参加し、ベートーヴェンの代表曲「三重協奏曲」や「交響曲第9番」などを披露する。さらに、6月22日には、バイオリニストのイグデスマンとピアニストのリチャード・ヒャンキ・ジューが、クラシックを家族で気軽に楽しめる、ファミリーコンサートを開催する。同日、ピアニストの趙成珍(チョ・ソンジン、조성진)のリサイタルも行われる。翌6月23日には、ピアニストのソヌ・イェゴン(선우예권)が、アジア・フィルハーモニー管弦楽団とともに室内楽の演奏を披露する。続いて、6月24日には、オルガニストのチョ・ジェヒョク(조재혁)が、パイプオルガンの豊かな音色を楽しめる「オルガンリサイタル」を開催する。演奏曲目は、ベートーヴェンの「交響曲第5番」とムソルグスキーの「展覧会の絵」だ。さらに、6月25日には、チョン・ミョンフン芸術監督が、APOとともに室内楽の演奏を指揮する。そして、6月27日から28日の最終公演では、ベートーヴェン唯一のオペラ作品である「フィデリオ」を披露する。この公演には、釜山市立合唱団、国立合唱団、エリック・カトラー(テノール)、フラチュヒ・バセンツ(ソプラノ)など、韓国内外のトップクラスの声楽家たちが出演する。また、下半期には、音楽愛好家からの注目を集める来韓公演が連続して開催され、世界的に有名なオーケストラが釜山を訪れる予定だ。まず、作家のベルナール・ウェルベルが解説者として参加するセジョン・ソロイスツの公演が8月30日に行われる。続いて、イタリアの名門楽団であるミラノ・スカラ座管弦楽団が、9月18日にチョン・ミョンフン芸術監督と共に共演する。さらに、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の公演が10月17日に予定されており、世界3大オーケストラの1つとされるロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団も、11月9日に釜山での公演を予定している。なお、開館フェスティバルプログラムのチケット予約は、クラシック釜山の公式サイト(classicbusan.busan.go.kr)にて、オンライン予約可能。具体的な日程は後日発表予定となっている。その他の問い合わせは、クラシック釜山の公演企画チーム(051-640-8822)まで。また、釜山コンサートホールの運営を担うクラシック釜山は、釜山市の傘下機関であり、2027年に開館予定の釜山オペラハウスの管理・運営も担当する予定だ。○ 施設名:釜山コンサートホール(Busan Concert Hall)○ 住所 :釜山市 釜山鎮区 東平 (トンピョン、동평) 路 250 釜山市民公園内○ 規模 :19,901㎡(地下1階・地上3階)○ 施設概要 :大ホール(2,011席)・小ホール(400席)・パイプオルガン(首都圏以外の地域初)○ 内容 :クラシック公演・教育プログラム・カフェ運営 など
釜山を楽しむ
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春が一番早く訪れる街、釜山。春の花を思いきり楽しむなら? 釜山市の日本語ニュースでは、釜山ならではの魅力が詰まった名所を訪れる。新シリーズ「ちょっと特別な釜山旅行(Offbeat Busan Tripping)」では、他の都市ではなかなか見られない観光スポットやレジャーを、季節ごとに紹介していく。山や草原、そして海や川が織りなす釜山の魅力を存分に楽しみたいなら、このシリーズを参考に旅に出かけてみよう。暖かな日差しが降り注ぎ、風は一段とやわらかくなる3月。葉を落とした木々の枝には新芽が芽吹き始め、春の訪れを感じさせる。釜山は、朝鮮半島で春が最も早く訪れる都市の1つだ。一方、3月初旬の韓国北部ではまだ寒さに見舞われ、どんよりとした天気が続くことが多い。しかし、釜山では春の気配が色濃くなり、街のあちこちが春の花で華やかに彩られる。 この春、釜山市日本語ニュースと一緒に、満開の花が咲き誇る名所を巡ってみよう。そして、春の美しい風景を写真に収め、釜山以外の友人にもシェアしてみてはいかが? 春風に揺れる「菜の花」の絨毯春の訪れとともに、冬の終わりを告げる代表的な花の1つが、菜の花だ。3月から4月にかけて満開になり、主に広々とした野原や道路沿いに咲く。特に、広大な大地に群生する菜の花は、遠くから眺めると、まるで揺れる黄色い波のように見える。■ 菜の花の名所大渚生態公園(江西区)の菜の花畑で春のお出かけを楽しむ人々(出典: 釜山日報)◎ 大渚(テジョ、대저)生態公園洛東江(ナクトンガン、낙동강)の西側に位置する大渚生態公園には、釜山で最も広い菜の花畑がある。その規模は約76万㎡で、サッカー場63面分に匹敵する広さを誇る。この公園では、花畑の間に遊歩道が整備されており、自由に散策できる。また、無料の自転車レンタルサービスもあり、菜の花畑の中を自転車で自由に走るのは、思いのほか気持ちがいい。さらに、公園の近くにはテニス場やパークゴルフ場も整備されており、菜の花を眺めながらスポーツを楽しむこともできる。住所: 江西(カンソ、강서) 区 大渚 1洞 1-5 五六島へマジ公園に咲く満開の菜の花(出典: ビジット釜山)◎ 五六島(オリュクト、오륙도) ヘマジ(日の出、해맞이)公園南(ナム、남) 区 龍湖(ヨンホ、용호) 洞にある五六島ヘマジ公園は、遠くに見える五六島と、まばゆいほど美しい海、そして鮮やかな黄色の菜の花が織りなす絶景でヒーリングスポットとなっている。また、ヘパランギル(해파랑길)1コースの出発点となるこの場所は、二妓台(イギデ、이기대) 水辺公園とウッドデッキの遊歩道でつながっており、散策にも最適だ。丘へと続く散策路を歩いていくと、一面に咲き誇る鮮やかな菜の花の景色が広がる。 · 住所: 南区 龍湖洞 山197-5春の花のアイコン「桜」春の花の代表格である桜は、ほんのり淡いピンクを帯びた華やかな色合いと、満開時には桜の花が枝いっぱいに咲き乱れる姿が魅力的だ。一般的に、3月下旬に開花し、4月初旬にかけて見頃を迎える。また、桜の花は小ぶりながらも、1つの木に無数に咲くため、遠くから眺めると、まるで淡いピンクの雪の綿雪が、枝に降り積もったかのような光景を生み出す。 ■ 桜の名所洛東江堤防の桜並木で桜を満喫する市民(出典: 権晟勲)◎ 洛東江堤防の桜並木 洛東江の西側、三楽(サムラク、삼락)生態公園に整備された、洛東江堤防の桜並木の道は、釜山で最も有名な桜のトンネルである。この桜並木は、沙上(ササン、사상)区、甘田(カムジョン、감전)洞から北(プク、북)区の境界まで続く全長6.4kmの道沿いに、約3,000本の桜の木が植えられている。そのため、桜が満開を迎える時期になると、幻想的でロマンチックな雰囲気を楽しもうと、多くの人々で賑わう。· 住所: 沙上区 三楽洞 29-36 温泉川の桜の風景(出典: 権晟勲)◎ 温泉川(オンチョンチョン、온천천)東莱(トンネ、동래)区から蓮堤(ヨンジェ、연제)区まで続く温泉川では、3月下旬から両岸に並んで咲き誇る桜を満喫できる。春の雰囲気を思う存分味わいたいなら、舞い散る桜の中を歩いたり、ジョギングや自転車で走ってみるのもおすすめだ。さらに、近くにはカフェ通りがあり、コーヒーを飲みながらお花見をする「コンモン、꽃멍(韓国語の新語:花を見ながらぼーっとすること)」を楽しむのも良いだろう。· 住所: 東莱区 温泉川路 451 カラフルで華やかな魅力「チューリップ」一番美しい春の花といえば、必ず名前が挙がるのがチューリップだ。ピンク・赤・紫・黄色・白など、カラフルで鮮やかな色合いが特徴のチューリップは、3月中旬に開花し、4月から5月にかけて満開を迎える。 ■ チューリップの名所家族そろって華明生態公園のチューリップ畑へ(出典: 権晟勲)◎ 華明 (ファミョン、화명) 生態公園のチューリップ畑 華明生態公園、P1駐車場の向かいに位置するチューリップ畑は、釜山市の洛東江管理本部が毎年整備している。規模は大きくないものの、さまざまな色や形のチューリップを楽しめるため、人気のスポットだ。また、歩道の両側には柵がなく、花のつぼみを間近で観察できるのも魅力的だ。眺めるのはもちろん、写真撮影にもぴったりな場所である。昨年はアペルドーンやマンゴーチャームなど11品種、7万本のチューリップが咲き誇り、S N Sで注目を集め多くの人が訪れた。今年も同じく7万本規模で、より美しい風景を訪れる人々に届けてくれるだろう。· 住所: 北区 生態公園路 270洛東江堤防の桜並木で桜を満喫する(出典: 釜山日報)◎洛東堤防・ミョンプン(명품)街路公園洛東堤防の桜並木の道を進むと、美しいチューリップ畑が広がり、訪れる人の目を楽しませてくれる。加えて、ユニークな造形物も設置されており、華やかなチューリップを背景にした、思い出の一枚を残すのに最適だ。また、都市鉄道2号線の近くにあるミョンプン街路公園でも、チューリップが一面に咲き誇る。虹色に彩られた木のベンチや風車など、可愛らしいオブジェがチューリップと調和し、フォトスポットとしても楽しめる。 住所:(洛東堤防)沙上区 三楽洞 29-36 (ミョンプン街路公園)沙上区 光復路(クァンボンノ、광복로)
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森・公園・海に恵まれた釜山は「アーシングの聖地」 タンメ山 黄土森の道は、なだらかな傾斜で家族全員が裸足で散歩を楽しめる。全国で「裸足で歩く(アーシング)」ブームが巻き起こっている。「アーシング」とは、地球「Earth」に「ing」が付いた言葉で、裸足で直接地面に触れ、地球とつながることを意味する。最近では、裸足で黄土の道や砂浜を歩く意味として使われている。裸足で土を踏むと、足つぼ効果によってストレスが解消され、血液循環が促進されるほか、生活習慣病の予防など、健康改善に効果があるとされている。このような認識が広まり、アーシング愛好家が増えてきている。必要なものは、靴を入れるバッグやビニール袋、足を拭くタオルくらいを準備すれば、誰でも気軽に挑戦できる。 ■ 釜山のアーシングスポット裸足で歩くことは、大人には健康を、子どもには新鮮な刺激を与える。◎タンメ山 黄土森の道タンメ(땅뫼)山 黄土森の道は、往復約2kmのコースで傾斜がないため、子どもからお年寄りまで体に大きな負担をかけることなく、安全に裸足で歩ける道だ。黄土の道の終点には、足洗い場やほこり取り、ベンチなどが整備されている。道の一方には緑豊かな森、もう一方には日に輝く回東(フェドン、회동)水源地が広がっている。ひんやりとした柔らかい黄土の感触は最高。アーシングの魅力を知るのに最適なコースだ。 アクセス:都市鉄道(地下鉄) 1号線 長箭(チャンジョン、장전)駅 4番出口前から金井(クムジョン、금정)5番マウルバスに乗車(運行間隔25分)→五倫本洞 (オリュンボンドン、오륜본동) 終点で下車 下端 黄土の道には足つぼロードが設置されている。(出典:ビジット釜山)◎下端 黄土の道昨年6月に造成された下端洞(ハダンドン、하단동)緩衝緑地では、足先から伝わる心地よい刺激を味わうことができる。ここに作られた散歩道には、黄土の道や小石が敷き詰められた足つぼロードなど、さまざまな区間が広がっている。全長約410mで、沙下(サハ、사하)区で最も長い黄土の道だ。靴の保管箱や足洗い場が用意されており、利用しやすくなっている。途中には休憩所もあり、疲れたらひと休みもできる。多くの市民が利用するため、ペットの入場は禁止となっている。 アクセス:都市鉄道(地下鉄)1号線 下端駅 2番出口から徒歩18分 ◎釜山市民公園釜山市民公園には、裸足で歩くことのできるコースが3つある。南1門から北1門へと続く黄土の道は、全長約300mだ。北2門から南門方向に進むと、茂みの間に整備された約150mの黄土の道にたどり着く。また、音楽噴水と水遊び広場の間に作られた砂浜も、裸足で歩くのに最適だ。前の2か所とは異なり、この場所では砂の感触を楽しむことができる。3か所すべてに足洗い場が整っており、利用しやすい。アクセス:都市鉄道(地下鉄)1号線 釜田(プジョン、부전)駅 7番出口から徒歩約10分(韓国鉄道公社(KORAIL) 釜田駅の向かい側) 海で楽しむアーシングは、多くの人から人気を集めている。(出典:釜山日報)◎海水浴場海雲台(ヘウンデ、해운대)・松亭(ソンジョン、송정)・広安里(クァンアルリ、광안리)・多大浦(タデポ、다대포)など釜山の海水浴場は、「Super Earthing(砂浜でのアーシング)」を楽しむのに最適な場所だ。適度な日光を浴びながら、塩分を含む海水の中を裸足で歩くことで、各種ミネラルを取り入れ、免疫力を高めることができるのだ。また、波の音もストレスの緩和に役立つ。広安里・松亭・多大浦の各海水浴場などには、足の洗い場も整備されている。 ■安全に裸足で歩くための注意点裸足で歩く前に、簡単な準備運動で筋肉や関節をほぐし、歩く際は常に1〜2m先の地面を見て、ケガをする物がないか確認。そして、正しい姿勢で足を前にまっすぐ出し、できるだけゆっくりと歩く。道の外側や草むらには入らないようにし、傾斜のある坂を下る際には、必ず周囲の枝などをつかんで慎重に下りよう。特に雨の日は滑りやすいため、坂道は歩かないように。また、足の裏に傷がつきやすいため、破傷風の予防接種を受けておくと安心だ。
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釜山「地方庭園」第1号に続き、韓国で3番目の「国家庭園」を目指す 2025年はへび年、今年の「乙巳」という干支から韓国では「青蛇の年(청사년)」とも言われる(乙は「青」、巳は「蛇」を表わす)。2025年、釜山は大きな変化の時を迎える。自然と都市、そして、そこから生まれる物語が、青い蛇のように姿を変え、新しく生まれかわる。「だから釜山」では、読者の皆さんに釜山の移り変わりを実感できるスポットを紹介する「釜山の道を歩く」シリーズを連載する。その第一弾として、韓国で3番目の国家庭園を目指す洛東江(ナクトンガン、낙동강)河口の道を紹介する。都市鉄道3号線の亀浦(クポ、구포)駅2番出口を出ると、川沿いの道へとつながる。遠くまで続くこの道は、桜並木のトンネルになっている。春は桜が舞い、夏は青葉が茂り、秋には紅葉が美しい道だ。20分ほど歩くと三楽(サムラク、삼락)ICが見える。△三楽生態公園の黄金色に輝く葦の群生は、その幻想的な景観から人気のフォトスポットになっている。(写真:権晟勲)ここで川沿いの道を離れ、右手の江辺(カンビョン、강변)大路の下にある地下道を抜けると別世界が広がる。目の前には広大な川が流れ、その風景はまるで海のようだ。洛東江は韓国で最も長い川で、510kmの流れの果てに海に至る。どこまでも、一面が野生の葦(アシ)で覆われたこの地は、三楽生態公園だ。三楽生態公園は文化財保護区域に指定されている。洛東江下流一帯は、毎年多くの渡り鳥が訪れる重要な越冬地で、これを保護するために1966年7月23日、国家指定文化財・天然記念物第179号に指定された。さらに、1999年8月9日には湿地保護区域としても指定されている。わずか15年前までは、三楽生態公園一帯にビニールハウスが広がっていた。ところが、2009年の「4大河川再生事業」により、現在の姿へと生まれ変わった。広大な湿地や葦の群生が復活し、渡り鳥の餌場、季節の草花を楽しめるエリア、芝生の広場に加え、自転車道、屋外プール、オートキャンプ場、水上レジャースポーツタウンなども利用できる。また、公園内には中央公園をはじめとする4つのパークゴルフ場がある。9ホールから最大36ホールまであり、障がい者専用のゴルフ場も完備されている。△三楽生態公園のパークゴルフ場は、老若男女を問わず人気のエリア。(写真:権晟勲)釜山市は2023年8月に三楽生態公園を第1号の地方庭園に指定した。「地方庭園」とは、地方自治体が造成・運営する庭園のことを指す。関連する法律によると、「庭園」とは、植物、土や石、造形物などを展示・配置したり、栽培・手入れを行うことで継続的に管理される空間を意味する。釜山市は、三楽生態公園とともに、洛東江河口の公園を国家庭園として整備する計画を進めている。「国家庭園」とは、国が管理する公共の庭園のことで、自然環境をより体系的に保護し、観光名所として活用できるというメリットがある。この豊かな自然の中を歩くと、たった15分で心と体をリフレッシュできる。釜山初、そして韓国最大の洛東江国家庭園の指定を目指す三楽生態公園。その公園内にある「メンコンイ(カエルの一種、맹꽁이)の道」を歩きながら、渡り鳥と人が共存する「釜山の道」を楽しんでみては?△冬の間、渡り鳥たちの住まいとなる三楽生態公園。(写真:権晟勲)
フード
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釜山のレストラン 48軒、ミシュランガイド2025に掲載! 世界的なグルメガイド、ミシュランガイドは、2月27日に「ミシュランガイド ソウル&釜山 2025」を発表。美食都市、釜山の人気店が昨年に続き、今年も快挙を達成した。今年の「ミシュランガイド釜山」では、計48軒のレストランが掲載された。このうち、新たに掲載されたのは、△ペギルピョンネン(백일평냉)<テジクッパ>△ビビジェ(비비재)<ビビンパ>△ジョンジッガン(정짓간)<テジクッパ>△ハヌォルグァン(한월관)<コムタン>△ Born & Bred<ステーキ>△海雲台アムソ カルビチプ(해운대 암소갈비집)<バーベキュー>など6軒だ。ペギルピョンネン・ビビジェ・ジョンジッガン・ハヌォルグァンは、1人前4万5千ウォン以下のリーズナブルな価格でレベルの高い料理を提供する「ビブグルマン」に名を連ねた。Born & Bredと海雲台アムソ カルビチプは、星を獲得できなかったが、ミシュランが選ぶおすすめのレストランを意味する「セレクテッド」に選定された。 昨年、釜山初の一つ星を獲得した森(もり)・Palate・Fiottoは、いずれも優れた能力と一貫性が認められ、2年連続で一つ星を維持した。特にFiottoは、持続可能なガストロノミーを実践するレストランに与えられる称号「ミシュラングリーンスター」を今年も受けた。 「ミシュランガイド2025」に選定された釜山のレストランに関する情報は、ミシュランガイド公式ホームページまたはモバイルアプリで確認できる。料理写真と共にレストラン名・住所・問い合わせ先・価格帯などを見ることができるだけでなく、ミシュランガイド審査員が作成したレストラン紹介も読むことができる。ペギルピョンネン(出典:ミシュランガイド)ビビジェ(出典:ミシュランガイド)ジョンジッガン(出典:ミシュランガイド)ハヌォルグァン(出典:ミシュランガイド)Born & Bred(出典:ミシュランガイド)海雲台アムソ カルビチプ(出典:ミシュランガイド)
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甘辛、サクサク!みんなが大好きな韓国チキン* 1970年代に初めて登場して以来、フライドチキンは韓国の老若男女に愛されるソウルフードとなった。韓国式ヤンニョムチキン (出典: ビジット釜山)カンジャンチキン (出典: ビジット釜山)焼きあがったチキンカリッとした皮にジューシーな肉、そして、どんな味付けとも相性抜群の魅力的なフライドチキンは、世界中の誰もが愛する料理だ。その中でも、韓国人のチキンへの愛は特別だ。韓国政府機関の統計によると、韓国には、2022年時点で4万2,000軒ものチキン専門店があるという。この数字は、韓国におけるチキン人気の高さを示している。専門店の数が多いだけに、競争も激しい。その激しい競争を勝ち抜くため、焼き方やソースなどは何度も改良され、進化を続けている。カリッと揚げたフライドチキンをはじめ、赤い甘辛ソースを絡めたヤンニョムチキン、醤油ベースのソースをかけたカンジャンチキン、オーブンで焼き上げたもの、パウダーをまぶして食べるタイプ、食べやすく骨を取り除いたもの、鶏を丸ごと揚げたスタイルまで、さまざまな種類がある。その絶え間ない進化は、韓国人の味覚を魅了し続けている。 韓国には、フランチャイズのチキン専門店がたくさんあり、多くの韓国人に親しまれている。しかし、釜山にはそれらの人気を超える名店が存在する。それは、何十年も同じ場所で営業を続け、常連客に愛されてきた店だ。グルメ通の間では「釜山3大チキン店」と呼ばれている。 □ コイントンダッ(거인통닭)釜山3大チキン店の中で最初に紹介するのは、富平カントン(プピョンカントン、부평깡통)市場の路地にある「コイン(巨人)トンダッ」だ。他のフランチャイズ店より、大きい鶏肉を使用して揚げることから「巨人」と名付けられた。住所:中(チュン、중)区 中区路 47番ギル34(富平カントン市場と宝水(ポス、보수)洞の本屋通りの中間の路地)営業時間: 午後12時〜午後9時 (日曜日定休日)電話番号: 051-246-6079 □ オボットンダッ(오복통닭)2つ目に紹介するのは、「オボットンダッ」。富平カントン市場付近に位置しており、「コイントンダッ」に比べて、チキンひと切れのサイズが大きいのが特徴。店内には天井が低い屋根裏部屋があり、多少狭いが、そんな屋根裏部屋でチキンの料理を味わうのもまたおもしろい。 住所:中区 富平 1番ギル(富平カントン市場入り口前)営業時間: 午後2時〜午後9時電話番号: 051-244-4090 □ ヒマントンダッ(희망통닭)釜山3大チキン店の最後は、都市鉄道(地下鉄)4号線 楽民 (ラクミン、낙민) 駅付近にある「ヒマントンダッ」である。他の2店に比べて、店内が広くすっきりしているのが特徴。また、韓国政府の傘下機関である中小ベンチャー企業部から「100年の店」に選ばれている。これは、30年以上にわたり伝統を受け継ぎ、長年愛されてきた店に与えられるものだ。主なメニューは、フライドチキンとヤンニョムチキンの2種類で、フライドチキンはマスタードソース・塩・ヤンニョムチキンのタレのどれかを付けて食べる。 住所:東莱(トンネ、동래)区 明倫(ミョンニュン、명륜)路 98番ギル94 (都市鉄道 <地下鉄> 4号線 楽民駅1番出口から徒歩5分)営業時間: 午前10時〜深夜12時30分 (月曜日定休日)連絡先: 051-555-0073 *鶏肉に小麦粉などをまぶして揚げた料理。また、焼くこともある(出典:インターネット上のネイバー辞書「치킨」)。記事本文では「チキン」とした。
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体も温まって栄養満点の 「テジクッパ」と「ソルロンタン」 冬の寒さが厳しい日は、厚着をしても熱いお茶を飲んでも、冷えた体がなかなか温まらない。そんな時、韓国人は迷わず熱々のクッパを食べに行く。なぜクッパなのか?テジクッパ(豚肉クッパ)とソルロンタン(牛骨スープ)は、韓国を代表するクッパのメニューだ。クッパとは、ご飯をスープに入れて食べる料理のことを指す。米を主食とする国は、中国、日本、インド、ベトナム、中央アジアなど多岐にわたるが、特に韓国でクッパをよく食べるようになった理由は、地形的・文化的な特性にある。朝鮮半島の冬の平均気温は約2℃で、1年で最も寒い1月には平均-7℃まで下がる。冬の期間も12月から2月までの3か月間と長い。さらに、朝鮮半島の土壌を詳しく調べると未成熟な土壌(大部分がエンティソルとインセプティソル)で、農業には必ずしも適した土地ではないとされている。△釜山では、テジクッパにニラや特製のタレを入れて食べるのが一般的。(写真提供:ゲッティイメージバンク) 冬は寒さが厳しく長いうえに、土壌も豊かではないため、朝鮮半島に暮らしてきた人々は昔からスープ料理を好んできた。スープは体を温める効果があり、少ない材料でもたくさん作ることができるからだ。韓国の食卓にスープ料理が欠かせないのも、ここに由来している。さらに、韓国で主に栽培される米の品種もクッパに適したものだった。韓国人がよく食べるのはジャポニカ米であり、これは炊き上げるとインドや東南アジア、中央アジアなどで栽培されるインディカ米よりも粘り気があり、ツヤが出る。そのおかげで、スープにご飯を入れると、米にスープの旨みが染み込み、口当たりも滑らかになる。一方、インディカ米でクッパを作ると、スープと米がうまくなじまず、口当たりが悪くなってしまう。また、韓国人特有の効率性を重視する「パリパリ(早く早く、빨리빨리)」文化も、クッパが広く普及した理由の1つだ。他の料理に比べて調理時間が短く、1杯のクッパで炭水化物・タンパク質・脂質といった必須栄養素をバランスよく摂取できるためである。◎ テジクッパの名店:シンチャンクッパ(신창국밥)1969年に国際市場の新昌洞(シンチャンドン、신창동)で創業し、その地名にちなんで名付けられた。ここは、澄んだスープのテジクッパを生み出した店として知られている。新鮮な食材を使用し、昔ながらの「トリョム」(どんぶりに何度もスープをかけて温めては鍋に戻す過程)を守り続けている。また、手作りの北朝鮮式スンデも人気の一品。2024年には釜山の郷土料理店として認定された。住所:西区宝水大路53営業時間:午前9時~午後9時(定休日、日曜日)電話番号:051-244-1112似ているようで違う、テジクッパとソルロンタン韓国にはさまざまなクッパがあるが、冬の寒さで冷えた体と心を温めるには、テジクッパとソルロンタンが一番だ。釜山の郷土料理であるテジクッパは、豚の骨をじっくり煮込んだスープにたっぷりの豚肉を入れ、ご飯と一緒に食べる。テジクッパは、ほかのクッパと違い、豚肉特有の濃厚な風味が際立つ。店によっては豚の内臓やスンデ(豚の腸詰め)を入れる店もある。そのままでも美味しいが、ニラやアミの塩辛を入れて味を調整したり、粉唐辛子などを混ぜた特製のタレを入れることで、まったく違う味わいを楽しめる。 △ソルロンタンに刻んだネギをのせると、ネギの香りとシャキシャキとした食感を楽しむことができる。(写真提供:ゲッティイメージバンク)一方、ソルロンタンは牛の足の骨や膝軟骨などを長時間煮込んで作り、こちらもご飯と共に食す。テジクッパが釜山の郷土料理なら、ソルロンタンはソウルの代表的な郷土料理と言える。長時間じっくり煮込むため、スープは濃厚な乳白色をしていることが多い。スープに入れる肉は、主に牛のばら肉やすね肉が使われる。刻んだネギをたっぷりのせるのが特徴で、ネギのピリッとした風味がスープの旨みと絶妙にマッチする。◎ ソルロンタンの名店:ソウルカクトゥギ(서울깍두기)1956年創業の店で、長年にわたり南浦洞(ナンポドン、남포동)の代表的な名店として知られている。2002年にはAPEC公式レストランにも指定された実績を持つ。その名の通り、ソウルの代表料理であるソルロンタンを、しっかり熟成したカクテキと一緒に提供している。スープは濃厚で、肉は柔らかく煮込んであり、食べやすいのが特徴。シャキシャキとした食感のカクテキは、ほのかな甘みがあり、食欲をそそる一品だ。ここではソルロンタンだけでなく、コプチャン(ホルモン)や牛のすね肉だけを煮込んだコムタンも楽しめる。住所:中区 九徳路34番ギル8営業時間:午前8時~午後8時30分電話番号:051-245-3950